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医療的ケアの子、修学旅行で親が付き添いしないと参加できないと言われた


Q.医療的ケアの必要な小学生の子どもがいます。地元の小学校で毎日送り迎えとお昼の注入に6年間通いました。

いよいよ修学旅行というところで、医療的ケアのある子どもは親が付き添わないと旅行に参加出来ないと言われました。

下に兄弟がいるので母が付き添うことはできません。看護師さんをお願いして一緒に旅行に行きたいのですが、学校からお願いする看護師さんには医療行為はさせられないそうです。他のみなさんはどうされているのでしょうか。<134号>


A.小学校最後の旅行はみんなと一緒に楽しく行きたいですよね。

 

医療的ケアのあるお子さんの場合、基本的には家族の同行を求められます。医療的ケアを行うのは家族で、学校(教育委員会)が依頼する看護師は行わないとされています。

普段接したことがないお子さんを看護師だからといきなり医療的ケアをする事には責任がもてないというのが、趣旨のようです。

けれども家族の代わりに家族が頼む看護師が同行するのは認められています。これは家族の代行をするので責任は家族がとることになるからです。

 

川崎市内の小学校では、修学旅行は日光に行きます。修学旅行用の専用列車に乗り、日光からはバスに乗って東照宮、華厳の滝、戦場ヶ原などを巡るのが定番のコースです。

この列車やバスに乗れずに旅行をあきらめた車いすのお子さんもいらっしゃいます。また東照宮などは車いすには厳しいコースで皆と同じ行程が行けなかったお子さんもいました。

 

修学旅行だけに限らず、自然教室や社会見学など、肢体不自由のお子さんが参加するには様々な問題があります。親御さんが特別に車をチャーターして参加させたり、それも難しく本人の希望があるにもかかわらず参加出来なかった例もあります。

 

養護学校の大規模化がすすみ、遠くの学校へ時間をかけて通う体力のないお子さんたちが、地元の小学校へあがることが増えてきています。

特別支援教育が重要視されてきている今、従来型ではなく、どんなお子さんでも安心して参加できるような行事を考える時期に来ているのではないでしょうか。