◆重度訪問介護とは


▮重度訪問介護とは<255号より>

◆重度訪問介護とは

重い障害のある方の地域生活をサポートするサービス

このサービスでは、生活全般について介護サービスを手厚く提供することで、常に介護が必要な重い障害がある方でも、在宅での生活が続けられるように支援します。

1.生活全般にわたる援助

2.外出時における移動中の介護

3.日常生活に生じる様々な介護の事態に対応するための見守り等の支援

4.病院等に入院又は入所中の必要な支援等(区分6以上)

5.運転中における駐停車時の緊急支援

※4と5については利用時の詳しい規定を区役所または相談支援専門員にご相談ください。

 

◆対象者

障害支援区分が区分4以上であって、次の(1)、(2)のいずれかに該当する方

 

(1)次の(一)および(二)のいずれにも該当する

   (一) 二肢以上に麻痺等がある

   (二) 障害支援区分の認定調査項目のうち「歩行」「移乗」「排尿」「排便」のいずれも「支援が不要」以外と認定されている

 (2)障害支援区分の認定調査項目のうち行動関連項目等(12項目)の合計点数が10点以上である。

大まかな説明としては以上のようになりますが、居宅介護のヘルパーとの違いがわかりづらい方もいらっしゃるかと思います。

簡単に説明しますと、重度訪問介護はもともと同一事業所が24時間のサービスを8時間の三交代で行う。という制度設計から始まり。現在も「同一事業所が長時間のサービスを行う」が原則。という事と上記の3「見守り等の支援」が大きな違いとなります。


重度訪問介護を行う事業所が少ない

現在も重度訪問介護を行っている事業所はとても少ないです。これは何故かというと、上記の通り「同一事業所が24時間のサービスを8時間の三交代」で採算がとれる。という報酬単価だったものが基礎になっていて、報酬改定等で単価アップがされていますが、単価が低い事が一番の原因だと思われます。

重度訪問介護とは、の説明にもある通り「重い障害があっても在宅でも生活が続けられる」なのですから、必要であるから出来た制度ですが、今は”原則3時間以上だと重度訪問介護サービス提供”という事になり、短時間でも重度訪問介護を勧められる傾向があります。

短時間でも行ってくれる事業所さんがあれば良いのですが、長時間でも対応できる事業所(やりたくても出来ない)がほとんどない。という状況では、在宅生活の保障には繋がらないのではと痛感します。

 

障害のある人もない人も、互いに支え合い、地域で生き生きと明るく豊かに暮らしていける社会を目指す。(厚労省HPより)というノーマライゼーションの理念の通り、制度などの制約で、地域で生き生きと明るく豊かに暮らしていける事に支障が出ないよう望みます。