◆第5次ノーマライゼーションプラン(案)


▮第5次ノーマライゼーションプラン(案)の全体像<238号より>

今回のノーマライゼーションプランに「連携」という言葉が多く出ています。下の図にもあるように、医療職・専門職・相談支援・家族・ボランティア等あらゆる人が担い手となって支援をし、これにより質の高い生活が送れるようにしていく。

これはノーマライゼーションプランの上位概念である地域包括ケアシステム推進ビジョンの考え方で、最近ではニュース等でも耳にすることが多くなった「共生社会」を推進しようということで、新しい首相が就任時に言った「自助・互助・共助・公助」の政策です。

 

では誰がどのようにこの連携を担うのか、全世代・全体像型の支援(障害で言うならライフステージを通した支援)を統括・包括出来る機関・人材はいるのか、など具体性が見えてこない事が多く出てきているのも、今回のノーマライゼーションプランの内容と言えるかと思います(これは受け手としてのとらえかたですが)。

 

ノーマライゼーションプランの中には市町村障害者計画と、障害者総合支援法に基づく市町村障害福祉計画、及び児童福祉法に基づく市町村障害児福祉計画が含まれ、川崎市は障害者計画と障害福祉計画、障害児福祉計画を一体的に策定することにより、障害福祉施策全体を計画的に推進する、という事になっていて、下図はその障害福祉計画、障害児福祉計画の重点目標とされる一覧です。

 

どれも素晴らしい目標で、こちらは目標に対するサービスの見込み量が提示されています。

 

内容はというと前回の目標達成率、今後の目標設定、目標達成のための方策となります。ここで肝心になるのが目標と目標達成のための方策となるわけですが、当事者及び現場の声や状況をふまえたものになっているかというと、そうなっている部分とそうでない部分があるかと思います。

 

ノーマライゼーションプランの全体像として見えてくるのは、連携をするための連携不足だと思われます。当事者や関係者への聞き取りの反映、施策決定(案)の作成までのプロセスが見えてこない事など、聞き取った意見を一部の方達が判断するのでは、みなさんの真意は伝わらないでしょう。私たちは連携したくても連携できないのです。

●地域リハビリテーションの推進

・対象者を年齢・疾病・障害の種別等で限定しない、全世代・全対象型の支援体制
・生活全体を支えるリハビリテーションを地域の中で提供

地域リハビリテーションの全体像

障害福祉計画・障害児福祉計画①
・重点的に取り組む目標(令和5年(2023)年度までの目標

重点的に取り組む目標