Q.医療的ケア児等コーディネーターとは何でしょうか?
<262号>
A.医療的ケア児等コーディネーターとは、日常的に人工呼吸器や経管栄養等の医療的ケアを必要とする方とそのご家族が地域で安心して生活できるよう、医療、福祉、保育、教育等の関係機関と連携し、支援を総合調整する役割を担っています。
2021年9月に医療的ケア児支援法が施行され、関係する機関は増加してきています。コーディネータ―は医療的ケアに関する専門的な知識と経験を体得して関係機関との連携を行うキーパーソンとなります。
Q.どこにいらっしゃいますか?
A. 川崎市では令和2年と4年に医療的ケア児等コーディネーター養成研修が行われました。対象者は主に相談支援専門員、保健師、訪問看護師等です。私は昨年研修を受けて実際に相談支援員として利用者さんとかかわらせていただいています。修了者が所属している事業所は川崎市のホームページに記載されています。
Q. 実際、どんなことをしてくれるのでしょうか?
A.まず、川崎市には市内2か所、医療的ケア児・者等視点拠点があります。医療的ケア児・者の相談に特化した専門相談員が配置されています。実際に私たち医療的ケア児等コーディネーターは拠点の方から連絡が入り一緒に動いたり、アドバイスをいただきながら支援を行っています。
最近では、長期入院中に気管切開されて退院された方の訪問看護ステーション、ヘルパーの調整や通院時に利用できる福祉キャブの登録のご案内など、ご本人、ご家族が以前の日常生活と変わりなく安全安心に過ごせるような支援を考えています。
また災害時の個別避難計画を支援拠点の方と立てることも行います。医療機器の充電時間の確認や備品の確認など、もしもの時の心配事も一緒に考えています。医療的ケアがある方でまだ繋がっていない方はまずは支援拠点に連絡してください。
Q. 支援は子どもの時だけですか?
A. いえ、成人期以降も支援は継続していきます。ライフステージが変わるごとに支援者が変わり、情報共有がうまく図れず関係機関との連携が難しくなっている話を聞いたことがあります。
かかわる支援者が変わっても支援を途切らせることなくつないでいく、ライフステージを見通して一貫した「タテとヨコ」の継続的・総合的なつなぎの支援を行っていくことが重要と考えています。
また、ご家族も年齢を重ねてご様子が変わる時など、状況に合わせて支援の見直しや関係機関との連携を担っています。
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