Q .車椅子で車に乗ることについて、福祉車両の安全性に関することが何度か取り上げられましたが、必ずしも車椅子で車にのるわけではないですよね。
他の福祉車両や福祉車両でない普通自動車での使用だと、どんなものがあるでしょうか?<252号>
A.ご指摘の通り、障害の状態や様々な要因により、車の種類や利用の仕方もみなさんそれぞれだと思います。今回は違う使用の仕方をされている、お二方の使用例をお聞きしました。
《Kさん》
我が家の車は、福祉車両では、ありません。長男は、座位はとれて35kgなのでなんとか抱き上げて車の助手席に座らせています。気管切開をしているのでゼコゼコしたり、ヒュウヒュウしたり、話をすることは出来ないので、運転しながらも気にかけています。
自力排痰のサポート、吸引器での吸引をする時は、中々車を停められずにバタバタしてしまいます。そのような状況があるので、助手席に座っていない車椅子ごと車に乗るようなタイプの車だと、目も届かないし、吸引器でも吸引も大変になってしまうのです。
気持ちに余裕もなくなって…いつまで助手席に座らせられるか?疑問ですが、気持ちに余裕を持って運転したいと思います。
《Oさん》
我が家は、座席が回転するタイプの車をつかっています。息子は、車に乗り込むのは困難ですが、車の座席に座っていることはできるので、このタイプを選びました。長距離をドライブするのが好きなので、座席に座る方が楽だろうと思いました。
座席が90度回転し、ドアの外に出てきて、さらに座席が下に下がるので車いすからの移乗は大変楽です。助手席が回転する車両はよくありますが、うちのは後部座席が回転するタイプで、スライドドアになっています。メーカーに相談して、探してもらいました。道路の脇に止める時も安全なので、使い勝手はいいです。
私は、この自家用車で福祉有償サービスに登録し、スタッフとして送迎サポートをしています。歩行が困難な方にも安全に利用してもらっています。
◆歩行支障者や車椅子利用者が”移動=外出”するということ(紀さんの福祉情報)