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「報酬改定?」ということが行われるようですが、どのようなことなのか教えてください。


Q.  報道か何かで見たのですが、福祉の予算なのかよくわかりませんが「報酬改定?」ということが行われるようですが、どのようなことなのか教えてください。<240号>


A.介護職の人手不足や低賃金といったことについて、よく報道され、「報酬改定」が行われます。というような報道がありますが、とても分かりづらいですよね。

簡単に言ってしまうと、福祉・介護職員の処遇などや、障害児・者の福祉サービスといった(例えば居宅介護や生活介護、放課後等デイサービスやグループホーム等々)障害福祉サービス等に係る報酬について決める。ということを3年ごとに見直しを行うことを「報酬改定」と言っています。

 

3年ごとに見直しを行うわけですが、今回は令和3年度の「報酬改定」となります。この令和3年度の「報酬改定」は厚生労働省において次のとおり行われました。

 

昨年2月から18回にわたって議論を行い、この間46の関係団体からヒアリングを実施した上で、個々のサービスの現状と論点を整理しながら検討を積み重ねてきた。この「令和3年度障害福祉サービス等報酬改定の概要」は上記の経緯等も踏まえつつ、これまでの検討内容を整理し、取りまとめたものである。 (厚生労働省ホームページ令和3年度障害福祉サービス等報酬改定の概要より抜粋)⇒厚労省ホームページ「令和3年度障害福祉サービス等報酬改定の概要」

 

◆令和3年度の「報酬改定」の主な内容

・障害者の重度化・高齢化を踏まえた地域移行・地域生活の支援、相談支援の質の向上、効果的な就労支援、医療的ケア児への支援などの障害児支援の推進、感染症等への対応力の強化などの課題に対応

・令和3年度障害福祉サービス等報酬改定の改定率:+0.56パーセントとなっています。

 

医療的ケア児への支援についても、医療的ケアが必要な障害児に対する支援の充実、放課後等デイサービスの報酬体系等の見直し、児童発達支援の報酬等の見直し、障害児入所施設における報酬・人員基準等の見直し等が行われています。

 

この医療的ケア児に関わる見直しの際のヒアリングでは障害者団体、親の会、医ケア、日本医師会、看護協会等々関係機関の意見をもとに論点整理をし、考えられています。

 

このように46の関係団体とありますが、身体・知的・精神の3障害団体のみだけではなく、各分野から意見・要望を聞き取り行われていて、この場において各団体も現場の声が反映されるよう訴えてくれています。

 

この検討会はすべて公開で議事録や資料、今年度においては途中から新型コロナウイルスの影響で、会議の傍聴ができなくなりオンライン会議という形がなりましたので、YouTubeにおいてライブ配信にて公開も行いました。

 

私たちにかかわることを決めるのですから、このような公開の仕方を川崎市でも行ってほしいと思います。

 

※介護保険でも「報酬改定」は同様に行われますので、介護保険のものか障害福祉のものか混同しないように注意が必要です。



相談支援体制の再編について<紀さんの福祉情報>