Q
.今年で東日本大震災から10年になります。新聞かなにかで見たのですが、療育ねっとわーく川崎は震災直後から支援活動をしているそうですが、どのような支援活動を行ってきたのでしょうか?
また支援の経験で今後来るであろう関東の地震で、なにかこうしておいた方がよいと思うことがあれば教えてください。<239号>
A.療育ねっとわーく川崎は被災地である岩手県山田町に、職員の家族が住んでいたという縁もあり、震災直後の3月25日に、必要であろうと思われる物資を法人の福祉車両に積み込み現地へ赴きました。
現地へ行ってみると避難所には支援物資はたくさん届いていたのですが、被災地の皆さんが本当に必要とするものはほとんどありませんでした。そこで皆さんに必要なものをお聞きして物資を運んだことが、支援のスタートとなりました。
継続した活動をするため東北大震災ボランティアセンターを立ち上げると多くの方が義援金を寄せてくださり、物資を届けることができました。
この支援ができたのも、同じ被災者でありながら、窓口になって支援物質の配布をしてくださった下村さんがいらしたからです。被災者の側になった時、何をすべきかを教えられました。
山田町と関わったことで、大震災に向き合うことができ、「防災」の取り組みも我がこととして考え、地域への活動にも広げることができました。
4月13日:「津波に襲われた町 岩手県大槌町・山田町」写真展開催。一陣で現地入りしたカメラマンの川上氏が撮った写真は、あまりにも凄まじいものであったからこそ目を背けてはいけないものと考え、多摩区役所で開催。
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その後、各地で写真展を開催。
11月11日:長沢中学校で、被災地の実態を山田町被災者の下村さんが講演。
11月13日:「震災・つながる・川崎シンポジウム」共催 当事者・支援者の報告。
その後、法人内では、防災委員会を立ち上げ、災害に備えての取り組みも始めました。
一昨年の台風19号の後には、行政の方たちに災害時における障害者の避難について、当事者の声をきいていただく場を設けました。
今後も行政の方とともに災害時における障害者の避難について、どんな障害であっても「あきらめる」ということのない地域になるよう、みなさんと共に知恵を出し合っていけたらと思います。
◆忘れない3.11<紀さんの福祉情報>