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車いすに乗っている、災害時はどのように避難すれば良いか


Q.車いすに乗っていますが、災害時は、どのように避難すればよいのでしょうか?福祉避難所の詳細は知らされておらず、避難所まで行く方法も目処がつきません。障害のある人が、災害時に助かる方法が知りたいです。<234号>


A.療育ねっとわーく川崎(防災委員会)として、今、捉えている情報や動向等をお話しすることで、お答えに代えさせていただきます。

(1)指定避難所に「要配慮スペース」が作られる。

川崎市の全ての避難所に、避難所での配慮が必要な方のスペースを確保することが決まりました。簡易的なものではなく、教室等を用意するとのことです。


(2)分散避難を推奨している。

指定避難所と言えば、学校ということではなく、より身近な地域の資源を利用しての避難所開設を考えている様子です。→具体化に向け、声をあげていきたいです。


(3)医療的ケアが必要な方々の避難は別立てで考えていくと、行政は考えているようです。(電源の確保や医療機関との連携の必要性等。)

その重要性に関しては、一致していますが、今一つ具体的なものとはなっていません。


(4)福祉避難所の課題に関しては、認識されている様ですが、今だ、具体的な方策は出されていません。

→ここも、さらに訴えていきたいです。


(5)療育ねっとわーく川崎では、「災害時要支援者マップ」を作成中です。

私たちの法人のサービスを利用されている方々の中で、災害時の支援が特に必要だと思える方々をリストアップさせていただき、台風等、前もって対策が立てられる場合は、個別の対策・対応を決めておいたり、地震の場合等は、被災後できるだけ早く、安否確認のため、関係者が駆け付けるという、独自システムを作成中です。

しかし、まだこのシステムにより、支援できる方の数は、少数でしかありません。法人として、このシステムの完成度を高めていきます。


(6)「災害時計画」をひとりひとりに作成する必要がある。

全国的に、障害福祉サービスを利用している方は、ひとりひとりにサービス等利用計画という個別のプランを作成しなければならないことをご存じでしょうか?この計画の中に、災害時計画を加えることはできないでしょうか?

この計画に、災害時の対策、対応方法を組み入れておくことで、具体的行動の指針になると考えるのです。→考え方は川崎市と一致していますが具体的なものになっていません。


(7)ひとりひとりが出来ることを、まずしておきましょう。

地域の状況を「ハザードマップ」等で知っておくとか、防災グッズをそろえることなど、できることは、準備しておきましょう。

<参考>川崎市のページより 防災マップ・ハザードマップ
<参考>川崎市多摩区のページより 防災マニュアル

※はなはだ、具体性に欠ける部分が多々あり、歯がゆい思いをされたのではないでしょうか?

しかし、この状況下、見えてきたものがあります。今後は、個人、地域、行政、法人、各々が出来ることを整理しながら、命を守る活動を一緒に続けていけたらと思います。(五十嵐一明)



川崎市の防災について(紀さんの福祉情報)