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「やまゆり園事件」の判決を受けて、障害当事者の思い


Q.今回は「やまゆり園事件」の判決を受けて、障害当事者の方・ご家族・福祉に関わる方達から、(すべての方が当事者と言って良いと思いますが)思いをいただきましたのでみなさんの思いをそのまま掲載します。<230号>


A.Aさん:反省して欲しい。でも自分が犯した罪の重さがわからないなんて。自分の心を満たす為に命を奪っていいはずがない。植松死刑囚に聞きたい。あなたは世の中の全ての人間から生きていても仕方がない人間だから死刑になったと言われているのだ。その気持ちはどうなのか?

 

Fさん:津久井やまゆりの件は、ずっとモヤモヤした状態で受け止め切れていません。関わった施設関係者、保護者、マスコミ、犯人などなど、何も本当のことは語っていません。裁判も人権確保の観点という理由であんな形はあり得ない。障害者の人権どころか存在すら無視しているように感じました。生活をしていく中で、立場や関係性を超えていろいろな意味で”排除”ということを考えさせられます。

報告書を全面的に信じるものではありませんが、ことの本質を読み取るきっかけになりました。関わった誰もが心の闇は語らないのであれば、何回裁判をしたところで意味はないと思います。これを機会に、共に暮らせる社会とはを考え行動していくことだと思います。

Mさん:私は、死刑は確定したのは解ります。でも何であんな事件をおこしたのかが解らないのに、死刑の判決が出たのが、なっとくができないし。これからそうゆう事件がおきたときに、どう対応をとるのか解らなくなりそうでこわいと思います。

Fさん:やまゆり園の事件は、植松には生きたまま牢獄で一生涯いてほしいです!死刑で終わるのは良くないと思います。

Kさん:まさかこんな事件が実際に起きるとは、当時一報を聞いて本当に衝撃を受けました。その後悲しみや怒りなど数々の感情が浮かびましたが、それは今でもうまく言い表せず、整理もつきません。ただ実際に被害を受けた方はふだんの生活の場で恐怖の中でいきなり命を奪われたことを考えると胸が痛みます。また犯人の考え方ですが、たぶん表に出して行動しないだけで、残念ながらこうした考えを持つ人は一定程度いるのではないかと思います。そんな思想に対してどう抗えるのか。答えはわかりません。ですが考え続けるしかないと感じます。

Sさん:やまゆり事件は私にとってとても衝撃的でした。当時れいんぼう川崎でショートを月1で行っていたので、本当に怖かったです。怖くて、行きたくないとも思いました。犯人の考え方はとても悲しいですが、他にもたくさんいると思います。

少しでも考え方を変えてもらうには、当事者と関わり方が大切だと思います。犯人にも、死刑でなく、少しでも「不幸でない」というのを分からせたかったと思います。でもはっきり言って分かりません!もう二度と起きないために、忘れてはいけない事件です。



津久井やまゆり園事件<紀さんの福祉情報>