Q.年齢とともに電動車いすの歩行が厳しくなり、介助用の車いすに変えようと思っています。からだを休められるような車椅子はありますか?
Q.以前作った車椅子ですが、乗り心地やサイズに問題があり、一度も乗れませんでした。車椅子を作る際は、どのような手順で設計が進むのでしょうか?<215号>
A.車椅子には自走式車いす・介助式車いすがあります。図は標準的な車椅子とその名称です。
車椅子で長時間の座位保持が困難な方には、「リクライニング型」や「ティルト型」の車椅子があります。
●「リクライニング車いす」は、頭部まであるバックサポートを好みの角度に後方に倒すことで、背中や腰を伸ばすことができるものです。シートにかかる体重を分散させることで、疲れを軽減することができるのが特徴です。ただし、おしりが前にすべりやすく姿勢が崩れる欠点があります。
●「ティルト型」は、バックサポートとシートの角度を保ったまま後方に倒すことができるもので、支持面全体の角度を変えること(ティルト)により、おしりがすべり落ちることなく休むことができます。
●「ティルト&リクライニング型」両方の機能を備えたもので、様々な角度を取ることができるため、姿勢を変えることができない方にとって身体への負担を軽減し、車いす上で楽な姿勢を保つことができます。
※ただし、リクライニングの機能を入れると、背もたれが後ろに倒れるのを支えるために、車輪が後に位置することになり、サイズがひとまわり大きくなります。
このほかにタイヤやバックサポート・シートなどを利用される方の体に合わせて組み合わせて作る「モジュール型」と、利用される方の体に合わせて1から作る「フルオーダー型」の車椅子があります。
※車椅子を選ぶときには、すわり心地はもちろんですが、外出するときの車の利用や道路環境なども考えることや、介助する人が操作しやすいかどうか重量なども確認が必要だと思います。