Q.「障害者雇用水増し問題」中央官庁だけでなく、地方自治体でも行われていたことに、唖然としました。編集委員会でもこの問題について話し合いをしました。悔しい思いの一方で、働くということにどういう意味があるか、それぞれの思いを語ってもらいました。<213号>
A.
・やっぱり汗水かいて働きたい。少しでも収入に結び付く仕事がしたい。(地活のメンバー)
・卒業の卒業の時に、進路の先生から、障害が中途半端だからといわれ福祉作業所に行くことになった。40年近くたった今でも忘れられない。
・障害のある人も働けるように、国はもっと考えてくれていると思っていた、今回のことはショック。
・今は、生活保護で生活しているが、本当は働きたいとずっと思っていた。自分で何ができるかと考え、相談の仕事ならできると思い、初任者研修も現任研修も受けた。でも実務経験がなければなれないことが分かり、障害のために、介護の仕事を経験することは困難だから、仕事としての相談員の仕事は無理なんだと分かった。今は、収入に結び付く仕事はあきらめたが、それでも私も人の役に立ちたい仕事がしたい。生きている以上、だれでも役割を持って生きたいのは同じだと思っている。(在宅障害者)
・中原養護を卒業するころ、国際障害者年だった。「障害者の完全参加と平等」がうたわれ、大きな企業も障害者の雇用をすすめた。僕も職業訓練を経て、銀行に就職することができた。同期の友達も、電電公社の電話交換手に採用されたりした。希望が持てる時代だった。その後は、僕も体を壊し今は仕事につけないでいる。でも働きたいと今も思っている。今回の水増し問題はとても腹立たしい。(地活のメンバー)
・うちの子は、来春卒業予定。卒業後の進路先を限られた中から、選ばなくてはならない時期。本当は、いろいろさせてやりたいのだけど、正直いってあきらめちゃっている。本人は働きたい気持ちはあるようだけど、実習と進路選びが厳しくて。(おかあさん)
・今年から生活介護POPでは、メンバーさんが交代でカフェの店員として接客のお仕事を始めました。カフェを始める前には、メンバ―さんの誰かしら、「何これ」と思う人がいると思っていました。でも始まってみると、誰ひとり「???」という人はいなくて、どのメンバーさんも、目的を見極めてお店に出ています。研修期間を取って、準備したのもよかったかもしれません。どんなに障害が重い(ように見える)人も、仕事が好き。役割のある生活がしたいと思っているのがわかりました。(生活介護のサービス管理責任者)