Q.最近、「障害者年金」を打ち切られたという報道がありました。地域活動支援センター(GDPかわさき)のメンバーさんにも障害者年金を打ち切られた方がいます。なぜ打ち切られる事になったのか、お話しを伺いました。<212号>
Q.最初は障害者年金を受給されていたんですよね。
A.はい、20歳になる時に医師に診断書を書いてもらい、申請をして20歳の時からもらっています。でも、私の障害者手帳は1種1級の最重度なのに、もらえた年金は2級等級でした。
Q.その後はどのようになりましたか。
A.一年ごとに医師の診断書を提出して、更新手続きをしていました。ただ、診断書の提出期限の同月の初旬に書類が届いていたので、期限が短くとても困りました。
Q.障害者年金を打ち切られたのはいつ、どのような形ですか。
A.3年目の更新で、診断書を提出した後に突然打ち切られました。家に文書で打ち切りを告げられました。
Q.なにか身体的に変化があったのですか。
A.体の状態は何の変化もありません。障害の状態が良くなるわけもなく、無理をすれば逆に悪くなってしまうということは、以前から何も変わっていないのですが。
Q.ちょうどその年から障害者雇用枠で就労されていますが、診断書に就労されたことで、何か付け加えられたようなことはありますか?
A.いいえ。就労に関して付け加えられたことはないと思います。それに聞いた話ですが、就労したからといって年金を切られることはないと聞きました。
Q.その通りですね。就労と年金の関係はあくまでも所得の部分であり、一定の所得を越えない限りは年金をカットされるという理由になりませんからね。では、なぜ年金を打ち切るのかという理由の説明はありましたか?
A.重複障害ではないから。というのが打ち切りの理由でした。
Q.それは、最初から重複障害ではないですよね。
A.そうなんです。最初から重複障害ではなく、最初は年金が出ていたのに、身体的状況が変わったわけでもなく、なぜ今更、重複障害ではないからというのが理由なのかさっぱりわかりません。一人暮らしを始めていたので、年金の打ち切りはとても厳しく、このままではせっかく始めた一人暮らしを辞めざるを得なくなるかもしれません。
※この方の事例(事件というでもいいかもしれません)の翌年から障害者年金の一元化というものが始まりました。この方の障害者年金がなぜ打ち切られたのか。どう考えても理由がわかりませんが、同じような方が他にも大勢いらっしゃるということは容易に想像ができます。
最近の自民党議員のLGBTの方への差別発言や、障害者雇用の水増し問題など、国が障害者などいわゆる社会的弱者をどのように見ているのかが透けて見えます。このまま黙っていてはいけないと思います。