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急な葬儀、多動で知的障害の子を連れて行くのが難しい、ショートステイは負担、夕食を食べさせてもらうところはありますか


Q.親戚が急に亡くなり、葬儀に行くことになりました。多動で知的障害のある子どもを連れていくことが難しいです。

かといって、入所施設でのショートステイは子どもへの負担も大きくためらわれます。夕方から夜間になるので夕食を食べさせてもらえると助かるのですが、みてもらえるところはありますか?<140号>


A.障害のある方のご家族にとって、葬儀など緊急に一時的に見てもらいたいというご希望はとても多いのではないでしょうか。

学校や日中活動等が終わった後の数時間、お子さんを見ていてもらえれば、その間に用が足せる事って多いですよね。

このような場合に利用できる制度に、「地域生活支援事業の日中一時支援(日中短期入所)」というのがあります。

 

日中短期入所は、「障害児者が、介護を行う者の疾病その他の理由により居宅において介護を受けることが一時的に困難となった場合において、一時的に事業所において介護等を行う」ものです。

 

ご質問の方が希望されているのは、こちらのサービスだと思います。昨年度まで、この事業は、宿泊を伴う短期入所をしている事業所にだけ認められていて、昨年まで市内で実施しているのは、しいのき学園・ライブリー・柿生学園だけでした。

今年度からは、短期入所の事業を実施していなくても事業指定を受けることが可能になりました。また、今年度からは、日中活動サービスと同日に利用することができるようになり、通所の後の夕方から夜にかけての利用も可能になりました。

年齢制限も、特別な要件もありません。幼児さんも利用が可能です。さらに、今年度からは限定されてはいますが、入浴加算もつくようになりました。

場合によっては、日中短期入所の事業所で、夕食を食べてお風呂もすませておくことができるようになったのです。

これなら、日中短期入所を利用して、家に連れ帰ったら寝せるだけなので、葬儀などでお疲れの家族にはとても助かるのではないでしょうか。

川崎市の日中一時支援には、(障害児・者一時預かり)というのがありました。こちらは、川崎市の要項に、「障害者等の日中活動の場を確保するとともに、……集団生活に適応することができるよう」とあるように、小学生の放課後支援等集団の場で定期的に利用する人などを対象にしたサービスです。

10か所の事業所が実施をしています。日中一時預かりの後に、日中短期入所を利用することも可能になっています。

 

 日中短期入所は、いつもは家族で介護していても、何かあったら助けて欲しいと思われている障害のある方の家族には、必要な制度だと思います。実施する事業所がもっと増えるといいですね。