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ご両親を亡くされヘルパーを使い一人暮らしをしている方の話(前半)


中原養護学校の一期生で、現在48歳のWさんにおはなしを伺いました。Wさんはご両親を亡くされて現在ヘルパーを利用して一人暮らしをしています。

僕らの仲間で、現在一人暮らしをしているのが僕を含めて4~5人います。結婚して夫婦でやってたり、ヘルパーを利用したりして暮らしています。

 

親が亡くなったり介護できなくなったりで入所した仲間も何人かいます。卒業してすぐに入所した仲間も含めると1/3以上になります。あとは、まだ親や家族と同居していますね

 

。今は川崎市内の療護施設も入所待ちが何十人もいるそうで、もし急に介護者が倒れたりしたら、遠くの施設に入るかショートをつないで何ヶ所も転々としなければならなくなるでしょう。

卒業後に行くところがなく、僕らの親世代はがんばって作業所を立ち上げたりと、家から通う場所作りには運動してくれました。でも家の中のことは全部親がやってしまって、僕らを家から出すという考えがあまりなかったようです。それが、今の僕らの現状をつくっているのかもしれません。

僕は両親が歳を取ってからの一人っ子だったので、高校生ぐらいのときから、いずれは親から離れて一人暮らしをするのだと、言い聞かされてきました。仕事を持って一人でやっていかなければという自立心を育ててもらえたと思います。

 

今、一人暮らしをしている仲間も自立心があるか、やりたいことを持っている人たちだと思います。僕はあまり人の介助は必要ではないのですが、介助を受けなければならない仲間でも、親や家族以外の介助になれるよう努力してきた人が、一人暮らしをやっていけているようです。

 

僕たちが小さい頃は近くに養護学校がなく、遠くの学校の寄宿舎に入ったりしていました。小さい頃に親から離れた経験も、一人暮らしにはよかったと思います。