Q.重度の重複障害がある5歳の子どもがいます。下に妹もいます。今すぐにということではないのですが、母が病気で倒れたり、身内の葬儀などで出かけなくてはならないときなど、ショートステイという制度があると聞いたのですが、障害が重かったり年齢が小さくてもうけられるものでしょうか。
治療で入院した藤沢の神奈川県立総合療育相談センターでも何人かショーとステイをしている子どもたちを見かけたのですが、川崎の人も利用できるのでしょうか。
A.年齢が小さくても障害が重くても、もちろんショートステイは利用できます。
★児童相談所に聞いてみました。重症心身障害児の短期入所(ショートステイ)には、措置制度の利用と支援費制度の利用があります。
川崎市の子どもたちが措置制度で利用できる施設は県立子ども医療センター・国立療養所 神奈川病院・川崎市立病院です。窓口は児童相談所です。
支援費制度での短期入所のベッドを用意している施設については、直接利用者個人と施設での契約となります。
※ただし、短期入所にあたっては支援費の受給者証が必要ですから、福祉事務所に申請してください。重症な障害のある児童が市内で利用できる施設は、川崎市立病院です。こちらは支援費制度利用であっても窓口は児童相談所になります。
★県立総合療育相談センターにも聞いてみました。「在宅肢体不自由児および重症心身障害児者の一時利用」という制度があり支援費制度でのショートステイが可能です。ただし、県域(横浜市。川崎市を除く)を対象にしているので、川崎市の児童の利用は特別な理由がない限り困難だということでした。
横浜市でも、ショートステイの施設の不足が続いています。その対策として、病院のベッドを確保し、そこに介護人を派遣したり、家庭に介護人を派遣できるよう「横浜市在宅障害児緊急一時保護制度」を、改正しています。
市がベッド保障費や差額ベッド代・重度加算費などを病院に払い、介護人派遣費(支援費の半額程度)を派遣団体に支払うというものです。*詳しい要綱が必要な方は「療育ねっとわーく川崎」までご連絡ください。
目 的・・保護者または家族の疾病、事故、出産、または冠婚総裁などのために一時的に障害児の介護ができなくなったときに、障害児を病院へ一時的に保護し、またはその家庭に介護人を派遣することによって、障害児とその過程の福祉を図り、円滑な家庭生活の維持に寄与することを目的とする。
◎実施主体 ・・横浜市・児童相談所(重症心身障害児者担当)
◎対象 ・・知的障害児・身体障害児および重度重複障害児(者)
◎保護の方法・・障害児が一定期間、病院に入所すること
障害児の家庭および入所した病院に、介護人派遣団体から介護人の派遣を受けること
◎保護の内容
① 障害児の身辺処理(食事・排泄・着脱衣・洗面・清拭等)の介助
② 障害児の看護
③ 障害児に関わるその他の日常生活用務
④ ◎保護の期間・・3ヶ月以内
ISBN:4-272-40321-4
本体価格:\1,400-
判型:A5
ページ:144
正確なスキルと工夫をわかりやすく図解した初心者向けテキスト
重度の障害や難病の子どもたちは、鼻や口から管による栄養補給をしたり、吸引で痰を吸い取ったり、管による排尿などの医療的なケアが不可欠です。
本書は、家族はもちろん、病院・施設・学校などで安全にケアを行なうために、正確な方法と実践的な工夫、トラブルへの対処をわかりやすく図解した初心者向けマニュアルです。