歩行に支障があったり、車椅子を利用されている方は、移動をするのに自分で車を運転する人、公共機関を利用する人、福祉車両を利用する人、手段もそれぞれで、かつお一人お一人配慮が必要な点、また車椅子の形状も違うと思います。
そんな千差万別な状況でも、暮らしの中で”移動=外出”するということは必要なことです。その”移動=外出”が安全に行われないということは、障害があるからということで片づけられることではないと思います。
そのため、交通バリアフリー法、バリアフリー法等により、電車やバスといった公共交通機関は、車椅子スペースを確保したり、ホームドアの設置、社内での車椅子固定等々、いろいろと環境を整えてくれています。
以前から取り上げている、福祉車両に車椅子で乗る時の安全性についても、同じ考え方の下、かながわ福祉移動サービスネットワークの方達が、車いすの車両乗車時の安全性に関する研究会」で、検討を重ねてくれています。この研究会の報告の一部を以下に記載します。
ISO 10542のこの部分では、車椅子のタイダウンおよび乗員拘束システム(WTORS)の設計および性能要件および関連する試験方法、ならびに製品のマーキング(固定位置)およびラベリングの要件、ならびに設置者および消費者に対する製造業者の指示および警告が規定されいます。
車いすを制作する時にその人の生活の中で、車いすに乗って車両で移動ということは十分考えられる訳ですが、日本では世界が承認している車両乗車時の車椅子、その固定装置と安全ベルトの世界標準規格(ISO)に準拠しておらず安全対策について大きな課題があります。車いす製造メーカー・固定装置車両製造メーカーまた、PT、OTからの車いす制作時の提言など相互のコミュニケーションによる多方面の協力が必要です。